ある住宅街に、文具やちょっとしたお菓子を売っている、町の文房具屋をやっていた。
近所の小学生からお年寄りの常連さんが来て、そこそこ繁盛していた店だった。
やっていたのは一組の夫婦。そしてその間に生まれたのが、この話の主人公、寺山香菜。
見るからに幸せなその家族は、笑顔が絶えない家族だった。
だが、後に誰も望まないであろう悲劇がその家族を襲うことになる。