そうこうしてるうちに...



来る来る!



ドキッドキッ...



ふぅ、落ち着けー心臓!



胸に手を当て深呼吸。



来た!



黒いスーツに身をまとってるその人。



セットされた綺麗な黒髪に整りすぎてるその顔。
身長だって154の私に比べてとてもデカイ。
186とかかなー。



年齢は20代前半と推測してる。



電車でしかあったことないんだけどね...



この人は
































私の好きな人。



好きになったきっかけ...顔じゃないよ?!




そう、あれは...4ヶ月前。



二年生になって5日目の時。




ーーーーーーーーーー
前日の日、私は生徒会になることが決まった。



その日から早朝に学校に行かなければならなくて、生徒会初日早々寝坊してしまった私。




今日のようにホームを走ってた。



タタタタッ



「ふぅ...間に合ったぁ...」



焦った私はそのまま、長椅子に座りイヤホンを耳にさす。



夜遅く寝たのに関わらず早く起きた疲れと走った疲れがごちゃまぜで眠くなった私。



腕を組んで少し休もうと眠ったのだ...。



「あの...」



甘酸っぱいいい香りが鼻をくすぐり体を揺さぶられ、低く通る声で私に呼びかける誰か。



目を開ける気力もなかった...




「次、あなたの降りる駅ですよ」



え?!
その言葉にバッと顔を上げる



「おはようございます」



にっこりスマイルで私を見てきたその人



私の顔がボッボッと赤くなるのがわかった



口をぱくぱくさせてる私を見てくすくす笑ってるその人



「よく眠れました?」



「......は、はぁ」