キーンコーンカーンコーン…

「ほら早くー。授業はじまってるよ」
やばっ佐本センじゃん!と生徒は俺のほうを指差し、バタバタと教室に入っていった。

「あ、」
俺は職員室にいくため渡り廊下を歩いていると、ちょうど同じクラスの担任の先生が体育の授業を教えていた。
「そこーー!右回って」
「ナイッシュー!」

沢野は生徒と一緒に楽しくバスケの練習試合をしている。

「沢野せんせい…」
俺は沢野先生が不思議と、クラスで朝礼や終礼をしているときよりも何倍もキラキラして見えた。

「ぐっ」その途端胸がちくりと痛んだ。
いや、胸だけではない。下半身までもがズキズキと疼くのだった。なんなんだろう。この気持ちは。
それは憧れでも尊敬の感情でもない。
そのことは佐本自身も分かっていたが、
だったらこの感情は、何とよべばいいんだ?と頭を抱えた。

佐本は分からなかった。
沢野先生をみると胸が苦しくなるのが。下半身がマッスルしてしまうのが。

これ以上考えると、頭まで痛くなりそうだったので、とりあえずこの
昂りBOYを慰めねば。と、佐野は教員用トイレへ向かった。

「沢野せんせぃ…沢野せんせぇ…」
佐本は沢野の事だけを考え、夢中でまことを擦った。

沢野の顔。沢野のにおい。沢野の身体。
沢山のことを想像した。
「たくさん…たくさん思い出さなきゃ。」

男に欲情するなんておかしい。間違ってる。
それでもやめられなかった。
佐本はいつしか、その恐怖さえ快感に感じてしまうのだった。