合コン…二時間の遅刻。
恐る恐るマナーモードに切り替えてた携帯を取り出す。
着信7件。内キンヤ6件、真央1件。
カラオケに着くなり合コンに備えてマナーモードにしていてある意味助かった。
とりあえずキンヤに電話する事にした。
「もしもし継人何やってんの?」
「話せば長くなる。」
「いや意味解んないし。」
「俺も意味解んないよキンヤ君。」
「はぁぁ?とりあえず今日はもう良いから。」
「もう良いって?」
「だからもう来なくて良いよ。一人用事で来れなくなって人数足りてるから!」
予想外のサプライズだ。
「まじっ?じゃあ俺帰るから真央にも後で連絡するって伝えといて。」
電話を切ろうとすると
「継人さん、おいは今日夏の空に大きか花火を打ち上げてみせます!」
相変わらず意味不明な発言をして通話を切られた。
多分あの様子だと今回の合コンは手応え感じてるのだろうか?
俺は、友人達の生死(精子)を駆けた闘いの無事を祈り帰路についた。
それにしても今日は厄日なのか?
キンヤと真央に振り回され、
途中で現れた女にパフェを奢らされ終いにはあんなファンシーなお店に置いてけぼり。
うん………
そう言えばあの女の子の名前聞きそびれた。
終始彼女の変なペースに巻き込まれてそれに対応するので精一杯だった。
本当変な女だった。
けど面白い女のコだった。
名前何て言うのかな?
明日から迎える夏休みを前に俺の頭にクエスチョンマークが一つ増えた。
その日の夕方、真央と連絡を取った。
「今から四人で夏の風物詩花火をしてくるから。君は部屋で待機してなさい。」
何故か真央は、勝者の様に俺に話す。
「はいはい。お前の花火も今夜上がることを願っとくよ。」
と軽くあしらうと
「ありがとぅ。継人さんっ。彼女達に俺の生きざまと言う花火を咲かせてみせますけん。」
何を勘違いしたか真央は、感動していた。
因みに、この日の夜真央とキンヤの花火は不発に終わった…
高校にはいって二回目の夏休みが始まる。