まじかよ!?こいつ凄い神経してるな!
俺を脅迫してんのか?
いきなりの彼女の発言に困惑したが取り乱すことはなく、
「脅迫は、未成年の喫煙よりも罪の重さは重いよ。」
と彼女の申し出を却下すると、
「ならさっき煙草吸ったこと学校にチクっちゃうかも。」
ニヤリッとムカつく笑みを浮かべる。
「解ったよ。俺の負けだよ。お願いって何?」
仕方なく彼女の提案を受け入れることにした。
「ふーん意外だなぁ。不良だからこんな態度取ったら怒られると思った。」
彼女は、珍しそうに俺を見て、そう呟いた。
「不良って誰が?」
「えっ?誰が?ってもちろん君だよ。」
「あのね、俺は不良じゃありません。」
「何で?煙草吸ってたじゃん?」
俺は、別に不良だと自分で思ったことなんて一度もない。
確かに、喫煙も飲酒もするし、俺が住む日本国では未成年は両方法律で禁止されてる。
けど法律を破っても、俺は特に誰かに被害を与える訳ではない。
世界には、法律を守っていても人を傷つける奴らは沢山いる。
不良って言葉を使うならそいつらに使うべきだ。
俺は、違反者であっても決して人に不良とか呼ばれる筋合いはない。
彼女の俺に対する態度に少しムキになり、
「じゃあ煙草吸った未成年は皆不良なの?」と質問した。
彼女は、少し考え
「多分…だって法律で決まってるし…」
彼女の意思のない言葉が返って来る。
さっきまでの笑顔から激変して少しショボンと小さくなっている。
「ごめん…気にしないで。」
彼女の様子が変わった事で冷静に戻り、謝罪した。
初対面の相手に俺はどうしたんだろう?
「許す!だからパフェ食べに行こう!」
いきなり大きな声を出してこの女は一瞬で場の空気を変えた。
「えっ?!パフェ?」
困惑する俺におかまいなしに
「そっ。お願い聞いてくれるんでしょ?私甘いもの好きなんだ。」
彼女は、ルンルン気分で俺に背を向けて店の出入り口に向かう。
「ちょい待って!まじっ?」
彼女を呼び止めた。
彼女は、俺の方を振り向き長い黒い髪をなびかせ
「まじっす。もちろん君のおごりだよ♪」
と幸せそうに答えた。
ほんの一瞬だが俺は、この理不尽な女のコに見とれた。
そして目まぐるしく変わる今日と言う1日に対して
「もう好きにして下さい…」
心の中で白旗を上げて彼女と一緒にカラオケを後にした。