何か告白される前より凄く悩んでる様な…
だって最近は、何か自分の中で全く私を恋愛対象と見てない継人さんに対して、心の何処かで若干諦めてたトコあったから。
私の心の不安は、益々増すばかりで止まる所を探していた。
百合ちゃんは、継人さんが帰って来たらきっと解るよって感じで励ましてくれたけど…
何か、このまま何処か遠くに行って帰って来ない様な気がする。
ちゃんと帰って来てくれるのかな?
お店の開店準備をしながら、色々考えてた。
月曜日は、何かと静かな営業日で、この日は私も知ってる馴染みのお客さん数名と継人さんのファンらしき若い女子大生グループが来たぐらいで、22時を過ぎには、皆退店していた。
洗いモノをしているとドアの音。
「笑美花ちゃん、おつかり。」
来店者は、キンヤさんなのだが明らかにいつもよりテンションが低い。
「お疲れ様です。」
私も昨晩の恋の悩みでテンションが低くて、軽低音の挨拶が交わされた。
キンヤさんは、疲れた身体をカウンターに乗せて私を見つめた。
そして、大きなため息をつく。
やっぱり、あの後何かあったんだ。
凄く気になる…
「笑美花ちゃん、取り敢えずジントニックとほんの少しの優しさ下さい。」
氷をアイスピックでカチ割りグラスをしっかりステアリングして、ジンとトニックウォーターをマドラーで下から上へ素早くかき混ぜる。
一見、簡単な作業に見えるが、継人さんは良く私に、
「簡単に作れるモノ程、人間性が現れるし、単調な作業を魅せるLevelに昇華出来て、初めてプロなんじゃないの?」
って話してたけど、そう考えると手慣れたとは言え、継人さんに比べたらまだまだなのかな?
取り敢えずキンキンに冷えたジントニックと継人さんが冷蔵庫に入れてたバレンタインのチョコの余り(GOD○VA)のカレ アソートをチャームの代わりに差し出した。
キンヤさんは、ジントニックを勢い良く飲み干すと私をじっと見つめていた。
「お疲れ様です。今日は、真央さんは一緒じゃないんですか?」
話しを切り出したのは、私からだ。
「うん。真央は、今朝継人にアメリカ行きのチケット渡されてトンボ帰りしたよ。多分今頃丁度着いたぐらいじゃないかな?」
キンヤさんの力ない返事が返って来た。
「えっ?昨日こっち来たばっかりなのに?」
「はぁーっ、昨日こっち来たばっかりなのにね。」
また深いため息を一つ落っことした。