時代が変わる一つの物差しに、人々の価値観が変わるという事が起きるが、奈美の様な考えは、世界が徐々に平和に近づきつつある現れかもしれない。
私は、論文で忙しそうな彼に気を遣い軽く今日の礼を述べ、彼の研究の成功を願い研究室を後にした。
勿論、奈美にも有意義な視察が出来た事への感謝の意を伝えた。
「ちょっと待って下さい!」
廊下に出て少し歩くと奈美が私を追っかけて慌ただしく走って来た。
「どうしたんだい?」
「いえ。あの…シャツどうします?」
どうやら、昨晩のシャツの忘れ物が気がかりでわざわざ追いかけて来てくれた様子だ。
「あぁっ。すっかり忘れていたよ。すまないが手間だと思うが処分しといてくれないかい?」
「えっ?いや、それは出来ません。」
思いもよらぬ答えが帰って来たので少し驚いた。
理由を尋ねても、曖昧な答えだけが帰ってくる。
「人の好意を踏み躙るつもりですか?」
終いには、不機嫌そうに私を叱りつけた。
「奈美さんは今夜暇かい?お礼と言う程じゃないが良かったらディナーでも一緒にどうだい?」
確かに、彼女の好意を踏み躙る事になると納得した私はお礼も兼ねて今夜ディナーに誘う事にした。
「えっ!?良いんですか?ならその時シャツもお持ちします。」
私の申し出に、今までの不機嫌な態度は、一変して上機嫌へと変わった。
夕方に彼女の住むアパートメントに私が迎えに行くと言うことで約束をした。
私にとっては、たったシャツ一枚でもその一枚に彼女の好意があると思うと確かに失礼な事をした。
それにしても、不思議な子だ。
出逢ってからまだ一日も経っていないが、彼女の持つ強烈な個性は、私の興味を誘うのに充分過ぎた。
タクシーで昨夜逃げ出した曰く付きのアパートメントへと彼女を迎えに行った。
ドアの呼び出しベルを押しても中々出てこない。
「開いてるんで、入って来て下さい!」
暫くして、奈美の大きな声が聞こえたので、私はドアを開けた。
すると、幾つもの洋服が床に散りばめられ、その中心で力無く座り込む奈美の姿を見つけた。
「麗人さん。すいません。何来て行けばいいか解らなくて。」
申し訳なさそうに、私の顔を見つめて来た。
私は、Tシャツにジーンズ姿の彼女の手を引っ張り部屋から連れ出し取り敢えずタクシーに乗せた。
私は、論文で忙しそうな彼に気を遣い軽く今日の礼を述べ、彼の研究の成功を願い研究室を後にした。
勿論、奈美にも有意義な視察が出来た事への感謝の意を伝えた。
「ちょっと待って下さい!」
廊下に出て少し歩くと奈美が私を追っかけて慌ただしく走って来た。
「どうしたんだい?」
「いえ。あの…シャツどうします?」
どうやら、昨晩のシャツの忘れ物が気がかりでわざわざ追いかけて来てくれた様子だ。
「あぁっ。すっかり忘れていたよ。すまないが手間だと思うが処分しといてくれないかい?」
「えっ?いや、それは出来ません。」
思いもよらぬ答えが帰って来たので少し驚いた。
理由を尋ねても、曖昧な答えだけが帰ってくる。
「人の好意を踏み躙るつもりですか?」
終いには、不機嫌そうに私を叱りつけた。
「奈美さんは今夜暇かい?お礼と言う程じゃないが良かったらディナーでも一緒にどうだい?」
確かに、彼女の好意を踏み躙る事になると納得した私はお礼も兼ねて今夜ディナーに誘う事にした。
「えっ!?良いんですか?ならその時シャツもお持ちします。」
私の申し出に、今までの不機嫌な態度は、一変して上機嫌へと変わった。
夕方に彼女の住むアパートメントに私が迎えに行くと言うことで約束をした。
私にとっては、たったシャツ一枚でもその一枚に彼女の好意があると思うと確かに失礼な事をした。
それにしても、不思議な子だ。
出逢ってからまだ一日も経っていないが、彼女の持つ強烈な個性は、私の興味を誘うのに充分過ぎた。
タクシーで昨夜逃げ出した曰く付きのアパートメントへと彼女を迎えに行った。
ドアの呼び出しベルを押しても中々出てこない。
「開いてるんで、入って来て下さい!」
暫くして、奈美の大きな声が聞こえたので、私はドアを開けた。
すると、幾つもの洋服が床に散りばめられ、その中心で力無く座り込む奈美の姿を見つけた。
「麗人さん。すいません。何来て行けばいいか解らなくて。」
申し訳なさそうに、私の顔を見つめて来た。
私は、Tシャツにジーンズ姿の彼女の手を引っ張り部屋から連れ出し取り敢えずタクシーに乗せた。
