今日一日(継人さんと過ごした時間の間)いつも以上に頭をフル回転した私は、糖分を欲していた。
時計を見ると間も無く、深夜二時。
この時間に糖分を摂取すると後々恐ろしい現実が私を襲う。
そう、脂肪と言う名の悪魔が私の身体を蝕む。
だが、そんな良心等冷蔵庫を開けてプリンと目が合った瞬間吹き飛んだ。
プリンを開発した人は、多分世界中の女性をこんなに悩ませているとは、思いもしないだろう。
明日、今日の事はキンヤさんにでも聞いてみよう。
一人で考える事に行き詰まっていた私は、優しくてお喋りなキンヤさんなら継人さんの事を色々教えてくれそうだ。
今日継人さんに何があったのかとか、何で急にドイツに行く事になったのかとか教えてくれそうだ。
プリンを食べ終え、とりあえず私の疑問の大半が明日解決されると思うと眠気が襲ったので、歯を磨きに洗面台に向かった。
何か肝心な事を忘れている様な…
そうだ、私今日継人さんにKiss&告白?されたんだった!!
で明日、キンヤさんに継人さんの事を尋ねるといつもの様に、キンヤさんに今日の出来事を話してしまう自分が想像出来る。
私は、継人さんと違い嘘をつくのが良くも悪くも下手くそなのだ。
その下手っぷりと言ったら、某アイドルグループの誰かさんが書いたド○エモンの絵よりも遙かに下手くそだ。
ヤバイ。
変に継人さんの事を聞くにはあまりにも危険すぎる。
また、振り出しに戻された。
歯磨きを終え、ベッドの中に入ってから色々考えてるうちに変な答えに辿り着く。
継人さん=頭がモノ凄く良く、スキャンダラス。その継人さんが、私やキンヤさんが自分が店を空けてる間に自分の事を私達が変な詮索をしないかどうか予見する。
まぁいつも継人さんがいない間に、色々話しているが…
そんな継人さんがそれを阻止する為に私にあんな事をしたのでは。
現に、私は明日キンヤさんと言うド○えもん的な頼れる存在に、継人さんの事を聞き出す事に今躊躇しているし、多分明日も聞く事は出来ない可能性の方が大きい。
そう、あの人は、Kissという方法が乙女の口を封じる魔法だと理解していたのだ。
それならつじつまが合う。
プリンで得た糖分のおかげで?遂に迷宮入りの事件を解決出来た。
ただ、現実は何も変わらない。
私は、継人さんに文字通りの「口封じ」をされてしまっているのだ。
乙女の敵、黒川継人恐るべし。