街の外れの一角に、屈強な黒人男性二人が、黒服姿で立っている。
彼等は、JINのセキュリティで、入り口の地下へと続く階段の手前でいつもID(身分証)の掲示を求め、軽くボディチェックをしている。
俺達は、ある理由が元で、この黒人達のチェックを受けることなく階段を降りて行き、重たい鉄製のドアを開けた。
いつもの様に、ドアの向こうは、別世界で、重低音の振動とライトの光で薄暗い店内でタバコの煙が白く霧の様に包み込む。
俺は、カウンターにいるバーテンダーにVIPルームが空いてる事を確認すると、二匹を連れそのままVIPルームへと移動する途中何人かの顔見知りのDJや良くクラブに出入りしているお客と軽い挨拶を何度か交わした。
「久しぶりに来たけど、日曜日にも関わらず、人の入り凄いな。」
「真央は、JIN来るの久しぶりだもんね。」
「日曜日は、元々人の入りが悪かったから、若くて可愛い女の子のDJのイベント開いて、レディースフリーにしてるから、その女の子に群がる様に、お前等見たいなのが良く出入りしてるよ。」
部屋に設置してあるソファに座り、ドリンクを頼んだ後、俺達は取り留め様の無い会話をしていた。
部屋のマジックミラーの前を若い女の子が通る度に、二匹は、興奮していた。
興奮冷めやまぬ中、ゴリラが思わぬ台詞を吐いた。
「継人、そろそろ話せよ。」
それに続く様に、子犬も
「そうだよ。わざわざ笑美花ちゃん遠ざけて、何かあるんだろ。」
「そうだな。飲み物も届いたし、もったいぶる話しでもないしな。」
どうやら、鈍感な二人でも、付き合いが長いから何か感じていたのだろう。
「おうっ。まっ大抵の事じゃ驚かないから、安心しろ。」
「そうだよ。わざわざこんなトコ来たのは、可愛いギャルを鑑賞しにきた訳じゃないんだから。」
いや、二人共思いっきりさっきまで、女の子に興奮してたんだが。
疑いの目で二人を見ると、早速また部屋の前を通る巨乳の女の子に目が釘付けだ。
俺は、そんな二匹の獣に今日知り得た真実を順を追って話した。
二匹共、予想外の展開だったのか、話してる最中、マジでっ?と目を丸くして驚いていた。