Dear Mama
まずは、約束の手紙出すのが遅くなってごめんね。
中々、こっちも忙しくて、優しいママなら許してくれるかい?
そっちは、どうだい?
俺は、凄く幸せだよ。
何故なら、二つの大きな幸福が今俺を包んでくれているから。
一つは、アルマと言って、俺が愛する素敵な妻さ。
前の手紙でも話したと思うが、本当に素敵な女性でママもきっと気にいってくれるさ。
俺の、小さい頃のアルバムを見せるのだけは辞めてくれないかい。
昔の俺は、酷く、ファンキーだったからね。
アルマもママに会うのを楽しみにしてるんだ。
英語も上手いから、お話し好きのママも心配しなくて良いから。
そして、もう一つ、ビックリしないでおくれよ。
もし、心臓を病んでいたら、先に薬を飲むことを勧めておくよ。
実言うと、俺もパパになる事が出来たんだ。
そっ、アルマとの間に素敵な女の子が出来たのさ。
驚いただろ?
名前は、千尋。
ママの、名前から一文字もらう事にしたよ。
千尋は、本当に天使の様に可愛いくて将来、アルマやママみたいに素敵なレディになるよ。
この事は、父さんや兄さん達にはまだ秘密にしといてくれないかい?
あの人達の頭の硬さは、ココナッツの硬い殻を割る程だからね。
そっちに、帰った時に可愛い千尋を見せて驚く顔を楽しみたいしね。
だから、千尋の事は、俺とママの秘密だよ。
最後に、実言うとね、こっちに来て初めて友人が出来たんだ。
ママと同じ日本人で、KUROKWAの黒川麗人だよ。
ママも何度か、パーティで目にした事はあるんじゃないかな?
僕より、少し年上だけど、気さくで良い奴さ。
麗人は、凄く頭が硬くて、硬さで言ったら多分、パパなんて可愛いもんさ。
けど、その硬い頭の中は、いつも自分の人生を悔い責めていてさ、そんなところが心配なんだけどね。
多分、俺と正反対のタイプの人間だから惹かれるのかな?
いつか、ママにもちゃんと友人として紹介するよ。
パパは、麗人が友人なんて知ったら驚くだろうね。
もう少ししたら、アルマと千尋を連れて帰るから、どうかそれまでいつもの優しいママのままで待っていて欲しい。
いつも、ワガママで、ママ達を脅かせてばかりでごめんね。
愛してるよ。
Keito