どうやら彼女は、予期せぬ俺の訪問にびっくりした様子だ。
目を丸くして
「どうしたの?」
ベッドの上から上体を起こし、 俺を見る。
「いや…真奈美ちゃんから美咲が倒れたって聞いたから。」
彼女のいつもと変わらね表情を見て安心したのか俺は、その場に座りこんだ。
「あぁ…なる程。」
まるで他人事の様に納得してる。
立ち上がり彼女のベッド近くの壁まで歩き、急な出来事に疲れた身体を壁に預けた。
「いや…大丈夫なのかよ?」
「うん。」
「それよりも、格好つけの継人が柄にもない姿みて少し驚いたかも。」
クスクス笑いながら、いつもみたいにからかわれた。
「そりゃ焦るだろ普通?本当に大丈夫なのかよ?」
少し呆れながらもベッドの上の美咲の容態が気がかりだった。
「うん。昨日勉強のしすぎであんま寝てなくて…それで貧血起こしただけだから。まっ一応検査の為、入院しないといけないみたいだけど大丈夫だよ。」
彼女は、心配している俺を安心させる為かいつもと変わらず優しい声でゆっくりと話す。
まるで俺が病人かと錯覚してしまう程、彼女はしっかりしていた。
そして彼女の話しを聞いて安心したのか、とりあえず今日は帰る事にした。
「また明日来るから。」
そう言って、ベッドの上の美咲にキスをして病室を出た。
病室の目の前の美咲の両親に
「突然失礼しました。」
今度はちゃんとした挨拶をして病院を後にした。
慌てていてあんまり見なかったけど美咲の母親は、美咲がそのまま年を取ったと思うぐらいそっくりで、美咲は母親似だなぁ何て事を考えていた。
そして頭の中の嫌なイメージをかき消し、明日また彼女のお見舞いに行こうと思った。