それでも姫の機嫌はナナメなご様子。



「はいはい、そんなにイヤだったら今日のデートはやめますか??」

俺はわざとそう言って、帰ろうとするそぶりを見せた。



「・・・やだ。」

かわいいことに、彼女は俺の服のすそをきゅっとつかんでいた。よっぽど本気にしたのか、姫の目は少し涙に潤んでいる。


それがたまらなく愛しくて、俺は軽く唇にキスをした。



「じゃあ、行くか??」


「・・・はい。」