前を歩いてるポニーテールの女を見つけた。




波矢人「七夏!」


声をかけると驚いた顔を見せたが

すぐにいつもの顔になった


七夏「なに?」

波矢人「勝手に別れた気でいんじゃねぇよ!」

七夏「...は?」

波矢人「俺はわかれるなんて言ってねぇ!」


別れる気なんてまったくねぇ!

七夏「は、はぁー!?なんなの?私は分かれるって言ってんの!あんたは冴岐さんと付き合ってれば??」


はぁ??

波矢人「なんであんなやつと付き合わなきゃいけねぇんだよ!」

七夏「あっらぁ??キスまでした中じゃないのー?」


俺達は街中で大声で

人目も気にせず

子供のように喧嘩した。


ていうか

波矢人「キスぅ??」

七夏「しってるから。キスしたんでしょ?冴岐さんと。そりゃ、クラスにあんな完璧ガールがいたら彼女よりそっち取るわよねぇ!!」

そう言ってそっぽを向く七夏。

こんな状況だけど

すげぇ可愛く見える。


やっぱ、


波矢人「冴岐なんかより可愛いわ。お前。」

七夏「...っは?な、何いってんの?」

波矢人「つーか。お前の言ってること...いや、冴岐が言ったことは嘘だから。キスなんてしてねぇし。さっきだって冴岐が鬱陶しいから『うぜぇ』って言ってきた。」

七夏「う、嘘だ!だってずっと一緒にいたし?楽しそうだったし?」


まだ言うか。


波矢人「あれは、あっちが、しつこかったんだよ。楽しくもなんともねぇよあんな、ぶりっ子。」

七夏「え?でも...あの...」

波矢人「まだあんのか?ないだろ?誤解は解けた。あの時の返事...聞かせてくれよ...」


そう。

まだ聞いてねぇんだ。