放課後。


私は波矢人を呼び出した。




波矢人「どうした?」


前よりも優しい声でそう言った。


...どうしたかって?


七夏「ねぇ、私のこと弄んでるの?私がもう一回信じたから?...バカにしないでくれる!?」

波矢人「...は?いや、ごめん。何の話だ?」


はぁ?

七夏「とぼけないでよ。もう一度チャンスを上げたのに、波矢人は変わらず女の子とイチャイチャ...なにが『諦めねぇ』よ!ふざけんのもいい加減にして!」

波矢人「...いや!違うんだよ!これは!」

七夏「何が違うわけ!?もういいよ!!あんたなんて信じない!」



言い訳なんて聞きたくない!!


そう言って私は駆け出した。





校門を出たところで後ろを振り返ると





誰もいないや...


そうだよね。追いかけてくるわけないか...

邪魔なやつが別れを言ったんだもん。


...もうちょっと、恋人っぽいこと...したかったなぁ...