廊下から出た時...ホントは涙がでた。

ニセモノじゃない...ホントの。


でも、そんなのを理優や真奈に見せるわけには行かないから

この屋上まで走った。



七夏「...はぁ...」

この青い空を見ていると告白された日を思い出す。

あの時も晴れていて、モテモテの波矢人に呼び出された時はドキドキした。

そして、あの時

『好きだ』

そう言われた時は本当に嬉しかった。

だからこそ、浮気されたことに腹が立つ。

あの時、喜んだ私が馬鹿だったのかな?


七夏「そういえば...好きだって言われたの...あれが最初で最後か...。あはは...っ...」


分かってたのに...

今この感情を出したら

今までやったことが水の泡になる。

私はまたあいつを信じてしまう...

そして...傷ついてしまう。

弱いんだ。

私は。

凄く...凄く...。

だから、楽な方へ行ってしまう。

自分が傷ついていないフリをして

自分が泣くことを恐れて

自分は平気だって...何も感情はなかったんだって

そう思えば...これ以上傷つかないから。

ほんとに...なんて弱いんだろう。


こんな私は...好きじゃないな…