私は非常に緊張していた…
〜4時間前〜
「ママ〜、おはよ。」
「おはよ。みーちゃん。」
いつもと、何も変わらない日常。私の家は母子家庭で、ママが1人で私を育ててきてくれた。パパの顔は、見たことがない。だって、私がまだ生まれて間もない頃に出て行ったから。だから、私はパパを知らない。ママもパパのことを話さないから、私も話さないようにしてる。
「あのね、みーちゃん。今日はね、紹介したい人がいるの!!」
「あー、えっと、この前言ってた、農家やってる人だっけ?」
「そーなの!だから、みーちゃんにも会ってほしいんだけど、いいかな?」
「うん、会ってみたい。」
「ありがとう。じゃあ、午後から行くから準備しておいてね!」
「はーい。」
私はこの時、運命の歯車が少しずつ動いていることにまだ、気づいていなかった。