もう何となくぼやけた記憶に
貴方が生きていたことを知っている。


でも、私と貴方にそんな奇跡があった事は知らなかったよ。


小さい私に起こった奇跡。
小さい貴方が起こした奇跡。
ふたりだけの奇跡。


貴方は何を伝えたかったのだろうか。


そもそも、
伝えたい事はあったのだろうか。


朧気な記憶を私の母が教えてくれた真実に、
あの瞬間私は何を思ったのだろう。
どんな感情を抱いたのだろう。


涙を堪えるしかない母の言葉の数々。
私と貴方の真実。


忘れてはいけない。


貴方が向こうで笑っていますように。


私の事を忘れてませんように。


もう一度会いたい気持ちは我慢する事しか出来ないけれど、それがあるから私の生き方を生んだのかもしれない。


どんなに辛くても楽しくても、
それを過ごした後の私が今ここにいる。


私からのありがとうは
届くかな。
届くと嬉しいな。

そんなシンプルな感情だけで十分だから、
貴方を翼に生きているよ。