――― side Kai ―――


「ご褒美♡」

ギュッ


あの日のあの言葉と香菜のあの行動が頭から離れない
 
あれは、助けたご褒美としてやってくれただけで

俺のことを好きになったわけじゃないのだろう

…わかってる

でもそれを思い出す度ニヤニヤしてしまうから


あいつ、…

あの行動に俺がこんなに悩んでるなんて知らないんだろうな


まったく、天然だからしょうがないのか


あーっ、もう!

結局、告白の返事はゲームしようだし、
好きになる気配はないし

香菜に振り回されてばっかだな

まぁ、そこがいいんだけども。