外周が終わるとだいたいミーティングをしてから練習にはいる。
「もうすぐ、新入生が入って来るが1人1Aに入ってきそうだ。」
男子のキャプテンが話す。
1Aとは1軍Aクラスの略だ。
へぇ、すごいな。
ここまで注目されるんだ。
「そこで、教育係を宮﨑に頼もうと思う」
「私ですか?」
1年のはじめに1軍から3軍まで振分けるテストがある。
そのテストで1軍に入れた1年生には『教育係』がつく。
もちろん、私にもいた。
それを私がやるの?
結構、重要な役目だけど、私にできるかな?
「やっぱり、同じ立場だった奴が教育係につくのがいいと思う」
私も、最初のテストで1軍にいたからか。
確かにそのほうが、心が楽な気がする。
「分かりました。やってみます」
そういって私は引き受けた。
私にできるかわからないけど。
「で、テストの配置なんだけど・・・」
テストって結構細かく別れててそれを私達が誘導する。
だから、2軍と3軍はその日はお休み。
私達はテストが終わりしだい、練習。
ミーティングが終わるとサーブ練習。
それぞれ、サーブを打ち始めてレシーブに徹するひともいる。
で、私も途中レシーブに混ざらないといけない。
「お願いしまーす。」
そう言ってコートに入り構える。
うわっ!男子のサーブだ!受けたくないっ!
でもっ!
「ナイッサーです!」
そう言いながら、セッターの位置へ返す。
痛かったー。
きちんと返すのも至難だ。
男子のサーブは早くて重い。
お陰様で試合では取れないサーブはないけどね。
レシーブが終わると再びサーブに入る。
ボールを拾ってサーブの位置につく。
一度息を吐いてサーブトスを上げる。
助走をとってジャンプしながらボールを叩く!!!
「宮﨑!ナイッサー!」
2年の男子が言った。
といってもちゃんとサーブ取れてる・・・。
まあ、女子のサーブくらい取れるようにならなきゃね。