唐突に伸びてきた彼の長くて綺麗な指が私の顎にかかり上を向かされる。
お互いの目が合って、見つめ合う形になった。
「本当にそれでいいと思ってるなら、なんで泣きそうな顔してるの?
僕が知ってるリリーはね、明るくて友達が大好きで、誰よりも優しい。
そして誰よりも、寂しがり屋。
そんな君が一人ぼっちな状況に耐えられるとは思えない。」
…さすがに、よく知ってるね。
ホントは、寂しいのかもしれない。
でも、そんな感情さえ今はよくわからない。
カフェのマスターや家族は信頼してるし好きだけど、その人たちがいてくれるから大丈夫だと思ってた。
もうあんな思いはしたくない。
その一心だったから。
でも、なんでだろうね。
こうしてすべて話してみて、本気で心配してくれてるって信じられる。
私の中で凍りついた人を信頼する気持ちがやんわりと溶けたような気がした。

