「うーん……では、こうしましょ」
私はパンッと両手を叩いて、我妻君の後ろから出る。
そして、飯島君の目の前に立った。
「絶対に私が勝ってあげる。だから、あなたも私が勝ったら、自分の口から、ちゃんと気持ちを伝えて。これが、手を貸す条件」
「えっ……まりあ様、力を貸してくれるんですか!?」
驚いたような声を上げる飯島君に、私は頷く。
それに、我妻君はため息をついた。
「なんとなく、そう言う気がしたわ」
「ごめん、我妻君」
心配してくれたんだよね。
ありがとう、だけどこれは見過ごせないから。
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