「ありがとう我妻君、本当に助かったよ」
「いや、お前今日は帰れよ。さすがに、それで体育出るとか、バカだろ」
あの後、昼休みまるまる仮眠をとったおかげで少し良くなった…気がする。
私は、我妻君のクラスと合同体育に出ていた。
体育は、A組B組で合同、C組とD組で合同で行う。
「今日は……どうしてもダメなのよ……」
今日の種目は、剣道で、それも授業だというのに、トーナメント戦。
それだけなら、私も休んだんだけど……。
「実は、下駄箱にこんなモノが……」
今日の朝、私の下駄箱に入っていた手紙を我妻君に渡す。
怪訝そうにそれを受け取って中を開ける我妻君を見つめながら、ため息をつく。
「あー、花園 まりあ様。どうかお助けください?」
我妻君は、私へ当てられた手紙を朗読。
そう、この手紙の内容は、ある男子から当てられた手紙。
飯島 直人?君という名前らしいけど、なんでも、今回の剣道で勝たなければ、同じクラスの男子たちから1年間雑用係をさせられるらしい。


