「あ、我妻君……う、うん、全然問題ないよ」
「お前、その格好……」
安心させるように笑みを作る。
我妻君は、私の格好を見て、目を見開き固まっている。
あ、そう言えば……男子達にボタン外されたんだった。
私は、落ちていたリボンを拾って、前を手で手繰り寄せた。
「アイツらにやられたのか……?」
「うん、でも全員縄にかけてやったわ!」
私は、体が震えているのを誤魔化すように、わざと明るく言った。
「だから、全然問題な…」
「バカかよ、お前!!」
ーガバッ!!
「っ!?」
我妻君が叫んだと同時に、私は強く抱き締められていた。
我妻君の胸に、抱え込むように抱き締められているせいか、我妻君の顔は見えない。


