「あ、我妻君っ!!」
私は精一杯、帰宅しようとしている我妻君に声をかける。
お願い、お願い助けてっ!!
「あ?おー、ミスパーフェクトじゃん」
すると、迷いもなくこっちを見上げた我妻君と目があった。
それに、私は泣きそうなくらいに安堵する。
「お願い!人をキャッチして!!」
「おー、人を………はぁ!?」
私のとんでもないお願いに、我妻君は驚きの声を上げる。
「いたぞー!!」
「もう逃がさねぇからなぁ!」
まずい、もう男子達が追い付いてきたっ!!
もうほとんど、距離がない。
愛梨さんを助けられたとしても、私は無理だ。


