私は、そんな我妻君を見つめ返す。
「もったいねーな」
「もったいない……?」
我妻君の言葉の意味が分からず、私は首を傾げる。
すると、我妻君は私の頭をポンッと撫でた。
「っ………!?」
えっ……?
どうして、どうして我妻君は私の頭を撫でてるの?
どうして……。
「すっげぇ、面白ぇ奴なのに」
そんなに優しく笑うの?
私の目を、こんなに真っ直ぐ見つめる人、この学園にはいない。
我妻君は、私の予想を遥かに越えて接してくる。
なんというか……ドキドキが止まらない。
どうしてか、心が波立つように、落ち着かないんだ……。


