「んぐんぐ…あんなぁ、お前んぐっ……」
あぁでも、変に意識したら、私が我妻君を意識してるみたいでなんか恥ずかしいし…。
ここは、気にしてない風を装って、普通に食べよう。
「ぷはっ、あー、死ぬかと思った……」
「大げさ、ミニトマトで死んだら一生笑われるよ?」
私はもぐもぐと弁当を口に運ぶ。
そんな私を、我妻君は恨めしそうに見つめた。
「いやー、分っかんねぇなー。こんな横暴女が、何でそんなに崇められてんのか、疑問だわ」
横暴女……。
ふふっ、我妻君からは、そう見えるんだ、私。
不思議、我妻君の前だと、パーフェクトな私でいられない。
素が出てしまってる。


