「少しだけ、話しませんか?」 有谷君は何か話したい事があるのか、私の後ろにいる愛梨さん達を気にしているようだった。 「わ、分かった。ごめんね、みんな、私そのまま教室に戻るよ」 「あっ、でもまりあ様!!」 愛梨さんはなぜか私をひき止めようとした。 えっ、愛梨さん………? 「すみません、先輩行きましょう」 「えっ……わ!」 だけど、すぐに有谷君が私の手を引いて、私は後ろ髪を引かれる思いで、理科室を出たのだった。