「ごめん、私教室行くね」 私は、さっき振り払った黒い封筒を拾って、清人の横をすり抜ける。 「おい、まりあ!!」 「平気、今は一人にして」 もう、こんな汚い自分見られたくない。 たとえ美樹さんが企んでしたんだとしても、ただ「行かないで」とか、「私を信じて」とか……ワガママだって思われてもしょうがないよ…。 少し、頭を冷やさなきゃ……。 このままじゃ、清人に、本当に嫌われちゃう……。 私は、涙を拭いながら、教室へと向かった。