完璧なカノジョの秘密



次の日も、清人は変わらず私を迎えに来てくれた。

でも、2人で登校しているのに、前みたいに会話が弾まない。

お互いに、何を話していいか分からなくて、空回りする。

それでも傍にいたくて、私達は手を繋ぐ事は止めなかった。


「まりあ、今日は昼、理科室行くよな?」

「う、うん……」


下駄箱にたどり着くと、清人はまた不安そうな顔であたしを見つめる。

それになんだか切なくなった。


あぁ、どうしてあんなに楽しくて幸せだったのに、こんな悲しい気持ちになるんだろう。


清人も、あれから笑ってくれなくなった。

たぶん、私も同じ。

私も、清人の前で笑ってない……んだと思う。


ーガチャッ

私は下駄箱を開ける。

すると、いつものようにガタガタガタッとプレゼントやファンレターが落ちてきた。


それを拾っているとパサリという音と共に、私の目の前に、ソレは落ちてきた。


「っ!!」

それは、またあった。

黒い封筒、差出人の無い手紙。

私を苦しめる、元凶……。


それを拾えずに、固まっていると、不思議に思ったのか、清人がソレを拾う。