いや、だからあのっ……誰っ!?

と、心の中で騒ぎながらも、私は席を立つ。


「まりあ様、大丈夫?我妻君を呼ぶべきでは??」

「いや……大丈夫、なんの用かもまだ分からないし」


心配そうに私を見つめる飯島君を横目に、私は有谷君の所へと歩いていった。


「ここじゃなんだし、ちょっとついて来てくれますか?」

「………わかったわ」


何だろう、告白……という割には、そういうピンクいろの空気はない。

もしかして……。

一瞬、朝の黒い封筒に入っていた手紙を思い出した。

あの手紙に関係してる?

………って、そんな分けないか、この人男子だし。


清人に近づくなって、明らか女子の嫉妬でしょ?


だから、私を呼び出すんだとしても、差出人の女子が来るはず……だよね。


「ここなら、ゆっくり話せますね」


そう言って有谷君が連れてきたのは、体育館裏。


体育館裏とか………まさか、あのよくヤンキー漫画とかにある、「体育館裏来い」っていう呼び出し?



「な、なんの用なの?」


うん、事と次第によっては、有谷君を倒さなきゃいけない。

いや、女の子ならここは可愛らしく逃げるべき??

もんもんと考えていると、有谷君は1保私に歩み寄る。