「清人の前だけだよ……こんな私でも、好きでいてくれる?」

「あんなぁ、俺にまで隠したら、怒んぞ」

「へへっ」


そんな風に優しく見つめてくれる清人が、すごく好き。

好きな人と心が繋がるって、こんなに満たされた気持ちになるんだね。


「泣き虫、そんなトコも俺は……」

「っ……」


清人の顔が近づいて、キスの予感がする。

それに、私はゆっくりと瞼を閉じた。


「好きだけどな」

「んっ……」


そうして重なる唇の感触を、今日という日を、私は絶対に忘れないんだと思う。

今日は、世界で1番大好きな人… 清人と、恋人になった記念日だから。


その後、理科室で待っていた大切な友達達に、私達の事を報告したんだけど、なんだか皆は察していたみたいだった。


特に愛梨さんには、私と清人との誤解を解いて、こうして繋ぎ合わせてくれたキューピットなので、今度カフェを奢ろうかと思う。


清人、こんな私だけど……ずっと傍にいたいな。


これから、すれ違った分も、清人と一緒に、たくさん思い出を作りたいな……なんて、恥ずかしくて言えないな。


でも、清人も覚悟しててね、私もすっごく…清人が大好きだから。