完璧なカノジョの秘密



「まりあが…好きだよ。だから…俺のに、なれ……よ」


いつもは強気なのに、どうしてこんな時に照れた顔をするの。

そんな我妻君を、私はもっと、好きになっちゃうじゃない。


「私も………我妻君がっ……」

想いが先行して、言葉が間に合わない。

でも、伝えたい、溢れるこの気持ちを。


「我妻君が、好き……っ」

「っ!!」


震えて掠れそうになる声で、想いを伝える。


やっと、やっと言えたっ!!


その瞬間、堪らなく″好き″が溢れてきて、苦しくなった。

私の返事を聞いた我妻君は、目を見開いている。


「我妻君の、モノになりたい……です」


ちょっと大胆かなと思ったけど、もう何でも伝えたくてしょうがなかった。


それに、どんな私でも、我妻君は受け止めてくれるような気がしていたから…。


「やべ、可愛いすぎんだろ、バカまりあ……」

「えっ……」


その言葉に照れていると、我妻君は掴んでいた私の腕を力強く引いて、私は前に倒れる。


えっ、落ちっ……。

そう思った瞬間、我妻君の顔が私に近づいた。


ーフニッ

「んっ!?」

「っ………」


柔らかい感触が、自分の唇に重なる。

それに、私は驚いて目を見張った。


あ、ああ我妻君にキスされてる!?

何と言う突然なっ!!