「あれっ、まりあ様まだ着替えてなかったんです??」
更衣室を出ると、首を傾げる愛梨さんと、我妻君達が私を不思議そうに見つめていた。
みんな、プール終わるの、待っててくれたんだ!!
次は昼休みだもんね。
でも、それよりも今優先すべき事がある!!
「盗撮犯がいるのよ!」
「えぇっ!?盗撮犯!?」
驚きの声を上げる猿君に、私は頷く。
というか、今も現在進行形で逃げてるに違いない!
「ま、まさかまりあ様捕まえに行く気じゃ……」
あわあわと慌て出す飯島君に、私は強く頷いた。
そのまさかです、飯島君!!
「今追いかければ、捕まえられるかもしれない!早く追いかけなきゃっ!」
「いやいや、バカか!!」
そう言って駆け出そうとする私の腕を、我妻君がすかさず掴んだ。
ーグイッ
「わぁっ!?」
そのまま腕を引かれて、我妻君の背中にトンッとぶつかる。
訳がわからなくて、私は我妻君を見上げた。
私、今水着だよ!?
我妻君の制服濡れちゃうけど!?
というか、我妻君の彼女のほぼ裸の写真が出回っちゃうんだって!!


