更衣室へ入ると、先客がいた。
あれ、この子見覚えが……。
ショートヘアーの、可愛らしい女の子、そうだ、この子我妻君に告白してた!!
「こ、こんにちわ、まりあ様っ」
それも、この子は私があの場にいたのに気づいてなかったのか、赤い顔で照れながら私に声をかけてくる。
「こんにちわ」
私は当たり障りなく笑みを返したが、居心地の悪さを感じていた。
どうしよう、どうしよう!!
なんでよりにもよって、我妻君に告白した女の子と遭遇してしまうのか…。
って、同じ学年だったんた。
うちのクラスにはいないから、きっと我妻君と同じクラスね。
「あのっ、私まりあ様が体育で剣道やってるの見てて!」
「えっ……」
しかも、あろうことか、その子は私に話しかけてくる。
とても、キラキラした瞳で。
それも、その子はブラジャー姿のままだ。
あれ、我妻君の彼女と、裸の付き合い??
ーなんでだ!!
と、自分にツッコミを入れながら、女の子の話に耳を傾ける。
「えとっ、すみません自己紹介もせずに…。私、篠田 花菜(しのだ かな)と言います」
「花菜さん……隣のクラス?」
「はいっ!」
なんというか……。
花菜さんは、愛梨さんに似ている気がする。
愛梨さんほどぶっ飛んではないけど、可愛らしい感じが。


