完璧なカノジョの秘密



「でも、スクール水着なんだけどね」

「まりあ様はどんな姿でも、美人です!ミスパーフェクトです!」


そう言って親指をビシッと立てる愛梨さんに、私はなんだか笑ってしまった。


空回りはしてるけど、愛梨さんは私の為に頑張ってくれてる。

それが、なんだか嬉しい。


「もう少しで終わるの、今日は一緒にご飯食べよう?」
 
「おお!まりあ様が来るなら、今日はお菓子パーティーだな!」


私の言葉に、猿君はそう言ってニカッと笑う。

それに、飯島君も頷いた。


「お前がいないと、昼が静かでしょーがねーから…」

ポツリと、我妻君が呟く。

「お前の好きなポッキーも買ってきたから、早く帰って来いよな」

「あ………」


照れ臭そうにそっぽを向いてそう言う我妻君。

昨日、泣いて突き放したのに、そんな優しい言葉をかけてくれる。


我妻君、寂しいって思ってくれてた?

あぁ、好きな人に言われると、すぐに舞い上がるほどに嬉しくなっちゃう。


「ありがとう、我妻君」

そんな気持ちだけで、私は我慢しなきゃいけないのかも…。

それ以上を求めるなんて、きっと欲張りなんだ。

それに、切なくなりながらも、私は更衣室へと向かった。