そして放課後、私はそそくさと身支度をする。
目的は2つ。
1つ目は愛梨さんとの約束を果たす為で、2つ目は我妻君から逃げる為だ。
荷物をまとめて、スクールバックを肩にかける。
「ま、まりあ様!!」
「えっ!?い、飯島君、どうしたの?」
すると、突然目の前に飯島君が立ちふさがる。
うん、それはもう両手をめいいっぱい広げて。
「あ、ああああの!!」
「飯島君、私急いでるの。何か用事?」
飯島君、どうしてそんな汗ダラダラなの?
まぁ、夏も近くて蒸し暑いのは分からなくないけど……なんか、焦ってるように見える。
「お、お話ししたいなーなんて!!」
「えーと、何の??」
なんだろ、また飯島君イジメられたとか!?
最近、昼に理科室に行ってなかったから、みんなの状況が分からない。
「困った事でもあるの?」
「あー、そう!そうなのだ!!」
飯島君、口調、また変になってる……。
興奮すると、すぐこうなるんだから……。


