「まりあ様、本当に我妻先輩の事、好きなんですね…」
「うん、すごく……好きっ……」
ポロポロと涙が溢れて止まらない。
あぁ、好きだって言ったら、もっと好きになって、辛いよっ…。
「私、もう失恋とか、悲しいよ……」
「まりあ様、諦めちゃダメです!取り返すくらいの勢いで行きましょう!!」
「でも、私って何かと人に追われてるし、我妻君も静かに恋愛したいはずだよ…」
だから、きっと私なんかより、今の彼女の方が我妻君、幸せだよ…。
「まりあ様を見つめる我妻先輩の目は、どこか優しげでした!まりあ様、愛梨と恋愛成就させましょう!!」
「うう、でももう会えないよ……」
落ち込んで、ネガティブスイッチの入った私は、もう簡単に立ち上がれそうに無い。
ーキーンコーンカーンコーン
すると、昼休みが終わる鐘が鳴り響いた。
「まりあ様、放課後作戦会議しましょう!!」
「……作戦会議??」
「はいっ!!」
愛梨さんは先に立ち上がり、私の腕を引いて立たせた。
「まりあ様、愛梨との約束です!」
「わ、わかった!」
すごい剣幕に、私は押されるように頷いたのだった。


