ちょっと、女子は5、6段飛べたらいいんじゃないの? 隣の男子は8段なのに、なのに、なぜ私が12段なの!! これくらいと言って勝手に決められた跳び箱を、私はなるべくポーカーフェイスで見つめる。 しかたない、やるしかない。 10段までは飛べたもの、きっと12段だって飛べる。 「じゃあ、いくぞー」 ーピィィーッ!! 先生が勢い良く笛を吹き、それと同時に駆け出す。 そして、思いっきり踏み台で踏み切った。