「あれ……我妻君、どうして上に…?」


我妻君、私の顔のすぐ真上にある。

なんで、こんなに我妻君が近いの……?


「いや、私寝てる?私寝ぼけてる?うん?我妻君が寝てる??」

ああ、頭がこんがらがってきた……。

考えれば考えるほど、分からない。


「おい、落ち着け。つか、いーから寝てろ」

「我妻く……」

ゆらゆらと、体が揺れる。

なんだか、ゆりかごに横になってるみたいで、眠気を誘う。


「運んでやるから、安心して寝てろ」


あぁ……我妻君が私を運んでくれてるんだ。

じゃあ、安心して寝れる。


「うん……我妻君、安心……だもん…ね…」

「っ!!そうか……なら、さっさと寝ろ」


ぶっきらぼうなのに、いっつも助けてくれて、優しいんだ。

困ったときに守ってくれて、我妻君は、私のヒーローね。

ありがとう、我妻君……。

私は安心して、そのまま眠りに落ちるのだった。