そのとき、しげみのなかから、

ふたつの めが のぞきました。

そして からからした こえが きこえました。

「ごくろうさま。ぐるぐるめぐり 一とうしょう。」

こころは びっくりして とびあがりました。

「あわてるな あわてるな けけけけけっ。

いくら あわてて にげたって、かえるみちは

わからんぞ。けっけっけっ。」

へんな わらいごえを たてながら、

おちばを かさかさ ならして しげみの

かげから なにか でてきました。