「ったくお前はぁ、濱田ぁ、どう思うよ、いつもみたく口だけの謝罪なんざ聞きたくねぇし」

離れた席で飲んでいたであろう濱田が、いつの間にか佐久間の横に立っていた。


「ほっ、本気で言ってますっ、ってか、何で謝ってるのかわかんないけどねっ」

濱田と目が合って、慌てて視線を逸らし瑠璃を見る。

「だよねぇ、委員長は何でも知りたがり屋だもんねぇ。奥さんも大変だわ。
取り敢えず謝っとくのが得策だもん、後で奥さんの番号教えてよ、忠告しとかなきゃっ」

ねぇって、2人は首を横に折り曲げ抱き合いながら佐久間を一瞥した。


「おっ、お前らなぁ、いい加減に「新婚さんだな」

突っ立っていた濱田が、佐久間の隣に座りながら、ポンと肩を叩く。

「っ!!お前までかぁ?勘弁してくれよぉ」

何だかこの感じ、当時にタイムスリップしたみたい、「委員長、新婚さんだぁ、どう?楽しい?奥さんとのせ、い、か、つっ!」「行ってきますとお休みのチューは?」調子に乗って菜々と瑠璃は一気に捲し立てた。

「あ゛ぁあ、もう、いい加減にしてくれよ、頼むから…」

佐久間は満更でもない、でもちょっと恥ずかしそうに頭をワシワシ掻きながら、違うテーブルへ行ってしまった。


「もぉ、はぁまぁだくぅ〜ん!何で?
今日は私の相手するって約束したじゃん!」


顔を真っ赤にした、確か天地らしき女が菜々達のテーブルの前に立ち、濱田の腕を掴んだ。