──それから数日後。


王子様は、
あれからずーっと元気をなくしてました。
好きなサッカーでさえ、
手に付かないぐらいに……。

それもそのはず、あの日以来……
シンデレラに会うことが
出来ないでいたのです。

名前もどこの誰かも知らないため、
兵士や家来が国中探しても
なかなか見つかりませんでした。


王子
「はぁ……せめて
名前を聞いておけばよかった……。
あの方は一体、
どこの誰だったんだろう……」


コンコンッ!


大臣
「失礼します……
王子、元気を出して下さい。
今もなお、皆の者が
国中をくまなく探していますので……」


王子
「あぁ……ありがとう大臣。
皆にも迷惑をかけて申し訳ないな……」


大臣
「いえ。そのようなことは……」


大臣は、元気のない王子様を
見ていられませんでした。

どうしたものかと考えると、大臣は
王子様が持っているガラスの靴を見て、
ピンときました。


大臣
「王子!その靴を国中の娘達に履かせて、
ピッタリ合う人を探しだすのはどうですか?
きっとその者が、
あの娘に違いないですよ!」


王子
「……なるほど。それはいい考えだ!
よし、さっそく今から行こう!」


大臣
「かしこまりました!」


大臣のナイスアイディアに、
王子様は希望の光が見えてきました。


王子
「必ず探しだしてみせますから……
待っててください」


王子様は、ガラスの靴を
シンデレラに見立てて誓いました。