イジワル上司に焦らされてます

 



「なんだよ、その “腑に落ちない ” って顔」

「……え、だって不破さんが、急に明日からいないなんて言うから」



ほんの少し、震えた声。

多分、マウスを握ったままの手も震えてた。


今考えても、どうしてそんなに不安に苛まれてしまったのかわからない。


思い出しただけでも、穴があったら入りたくなるんだけど……



「不破さん、どこか行っちゃうんですか……?」



不破さんの顔を見上げながら、零した言葉。


多分、その時の私は大層面白い顔をしてたんだろう。


不安いっぱいに不破さんを見つめる私に、一瞬キョトンとした彼は。


次の瞬間、ブッ!と効果音でも付きそうなくらいに噴き出すと、楽しそうに笑いながら言ったんだ。



“ ─── ただの出張だよ。ちゃんと帰ってくるから、良い子に待ってろ ”