「見惚れてんじゃねーよ」
「な……っ!?」
「蘭……。お前今、超物欲しそうな顔してる」
「……っ!」
─── 蘭、なんて。
この7年、そんな風に、呼んだこともないくせに。
物欲しそうな顔って、それはどんな顔ですか、教えてください。
「あー、ムカツク」
呼吸さえも、ぶつかる距離で。
それは息苦しいはずなのに、不破さんから逃げようと、身体は少しも動いてくれなかった。
辰野さんの時とは比べ物にならないくらいに高鳴る鼓動。
どうしようもないくらいに、ドキドキして………不破さんから、目を逸らすことができない。



