「……っ、不破さん……っ」

「……まぁ、好きなだけ意地張り続けてくれてもいいけどな。素直になれるまで、このあと、じわじわ追い詰めるのも楽しそうだ」



意地悪な言葉とは裏腹な、優しい彼の指先が私の身体を優しくなぞると自分でも驚くくらい素直に跳ねた。

甘く甘く震える身体。時間を掛けて愛されて、身も心も溶けそうだ。

彼が落とす甘いキスは、意地っ張りな私を素直にさせる彼だけが使える魔法。



「不破さんの……いじ、わる……っ」

「……それも、いい加減ヤメろ。二人きりの時くらいは名前で呼べよ─── なぁ、蘭」



熱に浮かされながら彼を見上げれば、彼もまた同じように甘さを映した瞳で懇願するように私を見つめていた。

……好き。

そんな彼が愛しくて、シーツを掴んでいた手を離してそっと彼の首へと腕を廻せば二人の距離はゼロになる。