イジワル上司に焦らされてます

 


「……もう、ずっと見てます、不破さんのこと」



呟いて、目を閉じれば瞼の裏で不破さんが口角を上げて笑っていた。

……好き。好きなんだ、彼のこと。

素直に認めた瞬間、胸の奥がスッとした。

つい数時間前まで、お酒片手に親友相手に「恋愛感情とか、コレっぽっちもない」と、言い切ったばかりだというのに呆れてしまう。

だけど、あの時感じた胸の中のモヤモヤも、言葉に対する違和感も感じない。

不破さんに抱き締められて、キスをしただけで、自分の気持ちを認めざるを得なくなった。

私は部下としても、女としても、不破さんのそばにいたい。

上司としても、一人の男の人としても尊敬し、信頼できる不破さんのそばに。