イジワル上司に焦らされてます

 


「もしかしたら私は一生仕事人間で……私生活では一生おひとり様で生きていくことになるのかも……。つまり、行く末は孤独死……」


「お前って、時々とんでもない方向に思考がぶっ飛ぶよなって、その親友とやらにも言われねぇ?」



ハァ、と。唐突に口を開いた不破さんは、私の言葉に呆れたように溜め息を零した。


だけど、その旗から見たら当然だろう反応にも、ついイラッとしてしまって。


もう、酔っ払いって本当に恐ろしい。

弱音を聞いてもらっている立場でイラッとするなんて、お酒の力は凄いよね……



「っ、今、私は、真面目に話してるんです……!」

「わかってるよ」

「わかってないです!!本当に時々、どうしようもなく心細くなって不安で……未来なんて見えないし、私は本当にデザイナーとしてもやっていけるか心配になることもあって、だから─── っ!?」



と。

そこまで言いかけて、突然、声が出なくなった。

気が付けば不破さんの顔が見えなくなって、唇には温かい何かが触れていた。



「とりあえず、黙っとけ」

「……っ!」

「この、酔っ払い」



イジワルに笑いながら、そんなことを言った不破さんは、「お前、ホント酒臭いよ」と、楽しそうに笑う。


……え、っていうか、ちょっと待って。

今の、何?

今のって、もしかして、もしかしなくても……


私、不破さんに、キス、された?