約束 ~ 繋がれた手 ~





「なぁ…。今心の中にある物全部吐けよ。全部受け止めてやるから。」

浩志は静かにそう言って、フッと微笑んだ

その笑顔に、心の糸が解れたように想いが口から出ていく

「あのね … 私 … 中学生になって浩志が彼氏って凄い自慢だった 。 でも … でもねっ…」

あれ…?私なんで泣いてるの…?

なんで … 涙が止まらない …

「泣けよ。気が済むまで泣け 。いくらでもここにいるから。」

泣いて、言葉がでなくなった私に浩志はそっと言った 。

ありがとう… 。

「でも … 浩志モテるから、女の子にいっつも告白されてて … この前だってっ…北島さんに告白されててっ … 。だからっだから…」

「バカかよ 。」

続きを言おうとした所で浩志の言葉が重なった

「お前は…晴香は俺の彼女だろ?だったら自信持て 。 今、晴香が〝自慢〟って言ってくれたろ?それマジで嬉しかった 。俺も晴香のこと自慢だったから。」

浩志の素直な気持ちが出てきた

「でもっ … 私…私が浩志の彼女でいいのかなって…おもって…っ」

「北島になんか言われたんだろ?」

図星に少しビクッとする。けどコクリとだけ頷く

「全部吐け 。 全部 。受け止めるから。」

「北島さ…ん、学校…くるように…なって皆とたくさんっ…話ってて…嬉しかった … 。でも…でもっ… 北島さんが浩志に興味あるのわかってっ …」