意識も次第にはっきりしてきて … 。

手に暖かい感触があって … 。

目の前には ぼやけてるけど 浩志らしき人の
顔があって … 。

「晴香 ?」

ちゃんと聞こえて … ちゃんと浩志の顔が見えて … 。

「晴香 ! よかった … 。ごめんな …。」

なんで謝るの って 言いたいのにろれつが回らなくて言えなくて … 。

「おばさんと先生呼んでくるから !」

といって私の手から浩志の手が離れた …

行かないで … 。まだ …離さないで …って伝えないのに伝えられない … 。

「晴香 !」

自分の惨めさに浸ってるとお母さんが入ってきた

「晴香 … よかった … よかった …」

お母さん … ? すごい泣いたでしょ ? 目腫れてるよ … ?

って言いたいのにやっぱり言えない … 。

「晴香ちゃん ?」

お母さんの次は浩志と一緒に先生が入ってきた

「… っ 」

言葉にならないけどがんばって声を出した

コレ … つぎは喋れるかも …