「それに碧架に入りたい人が何万人いるかわからないって…?笑わせないでよ。」



フッとバカにしたような顔をして久我を見る瑠香。


「るーちゃん、めっ!!!」


ポコッと瑠香の頭を叩く風音。


「いたっ。風音何するの。」


「るーちゃんそうやっていつも不愛想にして、鼻で人笑うから周りが怒っちゃうんだよ?」


「……。ごめん。」


「るーちゃん謝るのは、碧架のみんな。」




風音に言われ少しだけ嫌そうな顔をしつつぺこっと頭を下げた。





「フッ」


「やっぱり気に入った。」



ガタっと椅子から立ち上がると久我は瑠香の顎を持ちそのまま軽いキスをした。





「んっ!?!?!」


「るーちゃん!!!!!!」


ガタっと立った風音を副総長の菱田が腕を引きキスをした。



「俺、久我碧。お前が気に入った。お前を仲間にする。」


「副総長の菱田悠希。好きになっちまった…」




クラスからは悲鳴に近い声と周りの碧架は呆れた顔。
風音はいきなりの出来事に困惑し、瑠香は一気に殺気を溢れ出させた。


「おい……」


低い声を出したのは瑠香。
そこで風音はハッとした。

「るーちゃん!!」



その声は届かず、次の瞬間凄まじい音が二発響き渡りクラスがハッとしたときには久我と菱田の二人が地面に倒れている姿であった。